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両切りタバコがまた減っちゃう
この6月、「ゴールデンバット」と「しんせい」にフィルターが付く
4月に値上がりしたこの両銘柄は「両切りたばこ」であることが
ひとつの売りだったのにも関わらずだ。
矢継ぎ早の変更に当の愛煙家たちはどう感じていることだろう
そもそも、「両切り」の良さは
「汚れた手でつかんでも、摘み出した側でなく、反対の端を口にくわえられる」
からいいんだという人がいる。
なるほどフィルター付きでは、それができない
じゃあ、ソフトパッケージの上面を全部切り取って、上下に振って
飛び出した1本を直接口にくわえたら、フィルター付きでもいっしょだね
吸い口は汚れない
そう云えばそうだよね
昔、近所に、ピースしか吸わない職人のおじさんがいた
そのおじさんが残していく吸がらがとってもキレイだった
長さがいい。
吸い口も汚れてなくて、もみ消し方も自然で・・・
そのおじさん
まず、ピースを一本取り出すと、反対の端をくわえる。
それから火を探す。
いっつもだ
作業服のポケットを外から探る
胸ポケット、脇ポケット
あった。
出てくるのはきまってマッチ
ライターは決して使わない。
シュッと擦って、ピュッと一発で消す
ニッカーボッカーの足を組んでうまそうに吸う
一連の動作が本当に板についていた
かつては、映画を観て登場人物の吸い方なんかにシビレて
真似したもんです
でも今は、どうなんでしょう
「たばこ」が嗜好品であり、こだわりであるなら
「両切りたばこ」がなくなることで廃れていく文化は
思いのほか大きなものなのかも知れない、って
いささか、ピントの外れた思いをおぼえた訳です。
2016年05月23日 | トラックバック(0)|